「磁器のマグカップ、金継ぎで本当に直せるの?」
磁器のマグカップを金継ぎで直すことはできます。ただし、少し注意が必要です。
金継ぎはもともと、抹茶茶碗を修復するところから始まりました。土器と漆はとても相性が良く、長い年月を経ても安定しやすい特徴があります。
一方で、近代になって広く使われるようになった磁器のマグカップは事情が少し違います。熱い飲み物を注ぐと器全体が急激に熱を持ち、その熱が補修部分の漆にも伝わって大きな負荷をかけます。そのため、修復箇所が剥離しやすくなることがあるのです
私はこれまで500点以上の器を修復してきました。その中で、修復した磁器のマグカップが使用後に漆の部分から外れてしまい、再び手を加えることになったこともあります。その時に感じたのは、修復した器と長く付き合うためには、持ち主の理解と工夫が欠かせないということです。
金継ぎは「直せば一生壊れない」というものではありません。むしろ、何度でも手を加えながら、大切に受け継いでいく文化です。だからこそ、こんな工夫をしていただけると安心です。
・熱い飲み物は、少し冷ましてから注ぐ
・日常で使うか、鑑賞用とするかをあらかじめ決める
・“永遠に壊れない”と思うのではなく、次世代へつなぐ器だと意識する
そうしていただければ、修復された器はただ元に戻るだけでなく、これまで以上に愛着を持って楽しんでいただけるはずです。
壊れた器は、金継ぎによって新しい表情をまといます。大切に向き合えば、器もまた優しく応えてくれるのです。
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