いや、本当に不思議ですよね。
壊れた器を「もっと美しくする」なんて、そんな文化が他にあるでしょうか。
世界がKintsugiに惹かれる理由は、技術の美しさだけではありません。
「傷を隠さず、むしろ誇りに変える」──
そこにあるのは、日本人が古くから大切にしてきた生き方そのものです。
忘れられない出来事があります。
ある外国の方が、家族に代々受け継がれてきたマグカップの修復を依頼してくださいました。
取っ手が取れた難しい修理でしたが、「本物の日本の金継ぎで直したい」という想いに胸を打たれました。
修復を終えた器を見た彼は、こう言いました。
「これは壊れたのではなく、物語が増えたんですね」と。
欠けは終わりではなく、物語の続き。
それが金継ぎの哲学であり、世界が心を寄せる理由です。
どうかあなたも、一度この伝統に触れてみてください。
その行為は、文化を未来へと受け継ぐこと。
日本人としての誇りと豊かさが、きっと日々の中で静かに息づき始めます。
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「金継ぎ=金で仕上げるもの」——そう思っていませんか?
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光沢を放つ金が主役に...
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